2009年7月9日木曜日

「全脳思考」 神田昌典・著 途中経過報告

 80%程度読んだけど、スゲェ面白い!

 自分としてとても運が良かったなと思ったのが、最高のタイミングでこの本に出会えたこと。そのタイミングとは、

1.先週末に生まれて初めてビジネスプレゼンを行ったこと。
2.ブラック・スワンを同時並行で読んでいたこと。

 読み進めるうちに、これらの経験、知識、自分で頭を悩ませたことなどが、渾然一体となって、なにかものすごい化学反応を頭の中で起こしているような、そんな気分になっています。

 今までの神田本とは毛色が異なるとして、各方面で賛否両論が白熱しているようですが、毎月彼のオーディオセミナーを購読している私としては、昨年後半から最近までの、より人間の内面に向かって本質の探究を進めてきた彼のスタンスとして、極めて自然にこの著書が出てきたと理解しています。しかもエッセンスの一部は、すでにマインドマップやフォトリーディングでも取り上げられている通り、すでに神田メソッドの一部としては利用されてきているように感じました。

 先述の、私がプレゼンを行ったと言うことについてですが、これを準備するに辺り様々なことを考えては破棄してきました。最終的に成果物として作り上げたスライドは、幸いにも参加者の方に好評だったようで一安心だったのですが、これを作るのに私が特に留意してきたのは、まずどういった結果を伝えたかったのか、ということ。最終的に私が言いたいことを設定し、それに合わせて資料や解説をはめ込んでいく、という作業を行いました。これが図らずして、全脳思考モデルで示すところの、「ストーリーの法則」と合致していたことに、とても驚きました。

 私は趣味で音楽をやってきたこともあり、舞台演出なども手がけて来ています。これら全てを通じて常に意識していたのが、お客様にどういった気持ちになってもらいたいか、ということ。いつもここから話をスタートさせて、最終的にダンスの振付や選曲などに落とし込んで行くわけですが、これも良く考えたらストーリーですよね。どうりでしっくりとハマったわけだ。

 「ブラック・スワン」についてですが、こちらはまだ上巻の途中までしか読んでいませんけど、その中でも特に印象的だったのが、黒い白鳥を捕まえるために心がけておくこと、というくだり。実体験や学習から来る経験知を積み重ね、着実に未来を予測しながら進めていく、というやりかたは、これまで最高の方法でありこれこそが人類の英知だ、と信じられていたのだけれども、それじゃあ「ありえない」ものだった黒い白鳥を見つけることはできません。事実、ノーベル賞経済学者が経営するファンドがツブれてしまったことを見ても、これまでの知の積み重ねでは成功は難しいのではないか、ということです。

 ではどうしたらよいかというと、物事は全て計算ずくで成功するとは限らない、「ありえない」はずの黒い白鳥を捕まえるための心の準備をしておき、常にトライ&エラーを恐れるな、ということなんですね。全脳思考モデルにおいても、全てが計算ずくでリニアに成長することは逆に危険であり、途中で失敗や足踏みが有っても、それも全体の一部としてとらえることを、予め覚悟しておけ、とあります。不確定な要素をも自己の目標達成の一部として内包することを覚悟せよ、というあたりが、ブラック・スワン的だなぁと思いました。

 そう言えば、先のセミナーでは「複数の平行読書がおすすめ」みたいなことを聞きましたが、その効能がこうして体験できました。ありがたやー。

Nobu








追伸:
 神田氏が本書内で、「東京マラソン」に関することについて、「水道の蛇口をひねるように情報にアクセスする」とありましたが、いままさに私が上のAmazonのリンクを作る際、Amazonのサイトに飛び、書名を打ち込む+αの数ステップだけでできちゃいました。「物語にスムーズに入れる導線」というのがここにもあった。