2009年2月22日日曜日

クローズアップ現代 ポッドの恐怖

 コンピュータウィルスはここまで進化していたのか。「ポッド」と呼ばれるプログラム、およびそのシステムが、今や世界中のパソコンを対象に猛威を振るっています。これまでのウィルスは感染したPCに対して操作不能にしたり、利用者のログを取ったりと、それぞれ個別に悪さを仕掛ける、というものでした。それに対してポッドは、同種のプログラムによって感染させられた複数のPCを、同時に操作することができてしまうというのが特長です。これでどうするかというと、攻撃対象となる特定のWEBサイトに、複数のPCから一斉に同時アクセスをかけるといった利用方法が考えられます。この方法だと攻撃元PCが複数、それも万というオーダーで存在するため、誰が攻撃者なのかが特定できない、ということになります。これは攻撃する側にとっては実に有利となりますね。

 今や企業にとってWEBサイトというのは、ユーザーとの接点となる重要な窓口。これを封じられてしまっては業務にも多大な影響を与えてしまいます。番組でも、このシステムを悪用した恐喝の手口が紹介されていました。上記のように、攻撃発信源が特定されにくいため、こうした犯罪者にたどり着く事は困難を極めます。攻撃されてしまったサイトに対し、現在もなお有用な対処方法は無いようです。

 ポッドに感染したPCというのは、それを利用する人にはほとんど気づかれないうちにポッドシステムの管理者、つまり、ポッドを利用して悪さする者にコントロールされてしまいます。こうしたウィルスプログラムに感染してしまうPCというのは、得てしてあまり厳密に管理されていない物。そこにつけこんだ手口と言えましょう。

 驚いたのが、こうしたポッドシステムというものの市場ができあがってしまっているということ。世界中のどこにいても、どこのサーバへの攻撃ができ、なおかつ誰がやったのかわからないとあれば、これを利用したいという者は少なくないでしょう。犯罪組織の資金源ともなり得るこのシステム、早急な対策が望まれます。

 ちょっと前までは、メールに添付されてくるアヤシイファイルは実行しないでね、とか言われていたんですけど、今やサイトを閲覧しただけで感染しやがるウィルスがあるそうですね。知らない間にいろいろと進化していて驚きました。これでも昔はプログラマだったんですけどね・・・。

 で、対策なんですけど、結局はマメに手をかけてやるということに尽きるようですね。

・OSのアップデートは頻繁に行う(システムの警告には従うこと)
・ウィルス対策ソフトを入れ、継続して使用すること(使用期限の継続)

 まずは自分のPCが感染しているかをチェックすべきです。下記のサイトでチェックができるらしいので、やってみましょう。

https://www.ccc.go.jp/

 簡単なURLだから覚えちゃった。結構時間がかかるので、時間に余裕のあるときにやってみましょう。

 それにしても、PCってのはやっかいな道具ですね。使い方を熟知していないと犯罪の片棒を担がされてしまうし、でも積極的に使わないと習得できないし。コンピュータの市場が縮小していくとは考えにくいので、これからもこうした問題は増えていくことでしょう。そうなると、やはりメーカ側のユーザビリティ技術の向上に期待したいところです。誰でも安心して、気軽に使える道具となる日が早く来てほしいものです。

Nobu